オホーツクビジョン
前文

introduction

オホーツクビジョン【前文】

 経済のグローバル化や少子高齢化による人口減少社会など日本の社会構造の急激な変化の中で、地方では人口流失が止まらず、人材不足や事業承継問題など、地方の中小企業を取り巻く環境は厳しさを増しています。北海道オホーツク地域も例外ではなく、都市部にはない魅力や強みを見出し活かしていく新たな視点からの打開策が求められていますが、いまだ解決の糸口が見えません。

 近年、「幸福度」を尺度とする考え方が世界に広がっていますが、オホーツクには豊かな自然と共にここにしかない暮らしの豊かさがあり、経済的な指標には表れない価値が幸福度から見えてきます。また、地域の幸福度は、私たち中小企業の活動と密接につながっています。地域住民は、暮らしの価値を提供する顧客であり、目的と時間を共にする従業員であり、また互恵関係を築く取引先でもあり、企業が良くなれば、地域住民の幸福度も高くなります。正に企業は地域の幸福を創造していると言っても過言ではありません。

 困難な時代に遭遇している今こそ、幸福度という新しい観点から、中小企業が連携を深め、 よりよい事業を展開して地域の魅力を磨き、豊かさを高めていくこと、さらにはその地域のあり方を広く発信することが求められているのではないでしょうか。

 (一社)北海道中小企業同友会オホーツク支部は、「オホーツク地域が雄大な自然と共に持続可能な発展を遂げ、住民一人ひとりが幸福で豊かな暮らしを営み、人生を謳歌(おうか)す ること」を目的に掲げ、具体的な「目指す姿」として「オホーツクビジョン」の策定に取り組みました。

 これまで3年にわたり支部会員に対して複数回に及ぶアンケートを実施、ワールドカフェ※1、ハッカソン※2などの数々のイベントでの意見を集約するなど、多くの会員の思いや意見をできる限り取り入れ構造化し、ひとつひとつの項目を詳細に検討して成案を作成しました。

 支部会員の思いが詰まった「オホーツクビジョン」は、いわば国連が目指している SDGs ※3のオホーツク版とも言えるものです。幸福度の高い持続可能な地域社会というビジョンを共有し、目指すべき姿を具体的にイメージすることで、中小企業だけでなく、行政や住民、 地域全体が連携を深めることができるはずです。このビジョンが山積した課題の突破口となり、オホーツクの求心力となることを期待し、共に活用していくことを、ここに提言します。

※1. ワールドカフェ(World Cafe)
Juanita Brown 氏と David Isaacs らが、1995年に開発・提唱した会議でディスカッションする方法。メインテーマを全員で共有したのち、いくつかのグループに分かれて議論し、その後、ほかのグループに移るこ とで、さまざまな気づきやアイデアを得ることを目的としたものです。
※2. ハッカソン(Hackathon)
Hack とmarathonとの造語で、もともとソフトウェア開発のイベントとして行われるものですが、 それぞれの技術、知識を持ち寄り限られた時間でものやアイデアを作り出すイベントです。アイデアのみの場 合、アイデアソンとも言われます。
※3. SDGs(エス・ディー・ジーズ)
“Sustainable Development Goals”「持続可能な開発目標」の略。2015年の国連サミットで採択され、 国連加盟の193カ国が2016年から30年までの15年間で達成するための目標です。17の大きな目 標とそれを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。

オホーツクビジョン
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