11月27日(金)政策委員会(海田委員長)の担当で(株)日本政策金融公庫北見支店長森本淳志様をお招きして「①コロナに打ち勝つ金融機関の活用法」と「②オホーツクの経済状況と日本の産業構造の変化について」の2つのテーマで金融対策セミナーを開催しました。
同公庫は資本金5兆円という政府系の株式会社で、新型コロナウイルスに関する融資など、現在全国の4社に1社が融資を受けており、民間金融機関を補完する役割を担った欠かせない存在です。また、同公庫の管理職になると数万社の決算書を見ており、世界中どんなコンサルよりも多くの決算書を見ていることなどを強みとして、民間金融機関と連携した創業向け融資も多く取り扱っています。
「第1部コロナに打ち勝つ!金融機関の活用法」では、金融機関から信頼を得るために「情報の非対称性」を解消する有効な手段について、よくあるインターネットの指南なども例に挙げ、アンケート調査や裏話なども交えて分かり易く指南していただきました。
また、無担保・無保証で貸借対照表上、資本として見なされる資本性劣後ローンの活用法をお話しいただきました。
「第2部オホーツクの経済状況と日本の産業構造の変化について」では、オホーツク地域の特性として、預金が多い。預貸率が全国平均の70%に比べ40%を切っていて非常に低い。法人所得は増加傾向にある。などの統計データから、余裕があるのに投資にお金が回っていない状況を説明した後、社会が大きく変わりつつあり、資金調達しやすい環境が整い、ベンチャー企業に就職する学生が増加して来た中、チャレンジする企業が増える必要性を訴えました。
また、チャレンジする人を支援する取り組みとして、高校生ビジネスグランプリを挙げ、高校生たちの大人顔負けの発表や、グランプリ出身者たちの活躍など大変刺激的な内容を紹介していただきました。その中で、参加したある高校生の言葉「自分で物事を決められない大企業に自分の社会人人生40年を預けるのは最もリスキーだ。これから40年もつ大企業が一体何社あるかを考えれば、自分で自分の遣りたい事を切り開いたほうがリスクは少ない。」という言葉が大変印象的でした。
その他にも留辺蘂高校にも出張授業で起業教育をした際、不登校の子供が自分の才能を見出して変わって行ったという話もあり、子供たちの大きな可能性を感じ、世の中の変革を予感させるものでした。
地元で活躍する若手起業家の紹介もあり、中小企業家として大いに刺激を受けた内容でした。
参考)高校生ビジネスグランプリ